夢真HDVS日本技術開発

 んー、結構マイナーどころで買収合戦が勃発してるけど・・・ネットじゃ参考にできる所少ないなぁ。。
夢真は建設施工図と建設施工管理業務請負で伸びてきた会社。90年10月設立、03年9月上場
日本技術開発は建設コンサルタントの会社で1954年設立、94年に上場を果たしている。
この日本技術開発、発行済み株数が7447千、配当が1株6円のクセに6月まで株価は300円以下だったよく考えるとすごい会社だ。(ただ、ここ数年利益が低迷し減配もしている・・・)
 この日本技術開発株を、夢真HDが6月24日までに40万株弱購入し大株主に名乗りを上げた。その後6月28日までに8万株弱追加購入する。
日本技術開発は7月8日、夢真の取得以前から対応策の導入は検討していたと前置きはしながらも、夢真の意図が分からないとし、敵対買収防衛策を発表する。
 11日、夢真HDは日本技術開発株のTOBを発表する。価格は550円で上限いっぱいなら50%を超す、つまり経営権に顔を出す(っつーか乗っ取れる)ほどの株数である。
買い付け期間は7/20-8/9、定められたぎりぎりの短さである。日本技術開発は550円に鞘寄せするように上昇。
 その後、夢真日本技術開発は何度か話し合いの場が持たれたのだろう。技術開発がうちはこうすることになると言ったのだろうか。夢真は関東財務局に上申し、日本技術開発の防衛を無効にするような届け出をしている。また、技術開発が夢真に対しTOBの延期も求めてはいたが、反古にされTOBは強行。
 
 と、前置きがこのくらいなのかな。
 で、日本技術開発は伝家の宝刀(?)株式分割を発表。8月8日現在の株主に対し、1対5の分割とする。(分割の権利を手に入れるには市場で8月2日までの購入が必要)
夢真が8月1日の午前零時までに、日本技術開発の9月末の株主総会終了までTOBを開始しないとした場合は分割決議を撤回するという条件付き。
 この伝家の宝刀の威力はというと・・・「TOBを始めた後に価格の引き下げはできない」という定めがあるため夢真は550円のままなのだ。が、財務局に提出した地点で効力が発するので20日に分割後の110円でのTOBということになった。これは空振り。
しかしもう一つ、分割後、子株還流が10月3日なので、夢真TOB期間に子株が流れない。つまり夢真は親株全株取得しても3割程度の株しか取れない公算が高いのだ。
これに関して夢真は、子株も引き受けます的事を発表しているが、拘束力が薄い。
 
 とまぁ条件がいろいろではっきりいって分かりにくい今回の買収合戦、読んでいてもワケワカンナイのは文章のせいだけじゃぁありません。
夢真TOB期間を8月9日までから12日までに延ばしているが、何か意味があったはず。
 
 で、どうなるだろうって事だけど、多分分割の是非を巡って法廷にもつれ込み、分割は有効の判断が下されると思う。分割した場合に夢真が損害賠償をする事を言っているがこれは棄却されそうだ。夢真日本技術開発過半数の株を取得するのと持っていない場合とでの既存株主の利益を比較すると後者の方が有益と見られるだろう。
 
 夢真もタイミング悪い時に乗っ取りっぽいコトするからかなり悪人のように見えてします。法整備も段々整いつつあり、今回はかなり不利だろうなぁ。

 まぁ、どちらも公共事業減などで将来の見通しが悪い建設業界。自分はどちらも買う気にはなれないですね。。