欽ちゃん球団、解散

お笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭一(38)が少女に酒を飲ませ、みだらな行為に及んだ不祥事が、思わぬ波紋を広げた。山本が所属する社会人野球チーム「茨城ゴールデンゴールズ(GG)」を率いるタレントの萩本欽一(65)が19日、都内で会見し「チームの解散」を電撃発表。時期については明言を避け、球団関係者も解散は防ぎたいと含みを持たせたが、萩本の決断は固い。野球界活性化に貢献した人気球団だけに各方面に衝撃が走った。
 萩本の口から衝撃発言が飛び出した。午後6時すぎ、羽田空港の出発ロビー玄関前。仕事先の福井県に向かう直前に対応し、目には最初から涙がにじんでいた。
 「山本だけが責められる問題じゃない。野球に失礼なことをしちゃった。野球(チーム)を始めたのは僕なので、やめることにしました」
 周囲を取り巻いた約50人の取材陣も一瞬耳を疑ったが、萩本は苦渋に満ちた表情で「茨城GG」の解散を宣言した。
 チームは17日の函館オーシャン戦に備えて前日に現地入り。山本が不祥事を起こしたのは、その深夜から未明にかけてのことだった。よもやそんな事態になっているとは萩本も「知らなかった」。試合前には山本の姿がないことに気付いたが「球団関係者から“ちょっといませんから”とだけ説明を受けた」という。
 試合終了後に詳しく報告を受け、17日夜に山本からも電話が入った。
 
 山本「すみません」
 萩本「その先は言うな。内容も知りたくない。そのまま切れ」
 山本「本当にすみませんでした」
 
 萩本は04年暮れのマスターズリーグの試合に招かれ「野球界の活性」を掲げて創部の意思を表明。熱意に打たれた草野球歴15年の山本も昨年1月のトライアウトに合格して話題を呼んだ。一方で片岡安祐美(19)を人気者に育てるなど注目を集めた。昨年の全日本クラブ野球選手権ではベスト8まで進み、今年も8月の同選手権に出場を決めていた。
 そんな中での「やめます」発言。ほぼ同時刻には吉本興業の会見が千代田区内で行われ、少女に飲酒させた場に、山本の他にも2人の選手が同席していたことが明かされた。選手を家族のように愛した指揮官だけに、その背信行為は許せるものではなかった。
 萩本は「ユニホームが好きだった。夢列車とか、でっかいことを言ってきたが、どこにもたどりつけなかった。茨城のみんなごめんな」と無念の表情。「帰って来いよと言われるのを楽しみにしている」と本音も漏らしたが、解散の決意は固い。
 22日に新潟県魚沼、28、29両日に秋田で組まれた試合は予定通りこなす。萩本の会見を受けて、チームが本拠を置く茨城県稲敷市では後援会員約10人が旧桜川村役場に集合。解散阻止を訴えたが、その声を萩本はどう聞くだろうか――。
 ≪アマ球界も「残念」≫突然の解散宣言にアマ球界の関係者は一様に驚きの声を上げた。日本野球連盟松田昌士会長は萩本に電話で連絡。関係者は「詳しい状況を聞いたようだ。激励したのでは」と話した。
 松田会長はこれまで「アマ球界が盛り上がるのはいいこと。どんどん、いろんなことに挑戦してください」と激励してきただけに、今後は解散を思いとどまるよう説得に乗り出す可能性もある。
 人気コメディアンが監督を務め、選手はプロ経験者や芸能人、女性と多彩。萩本がマイクを握り、場内を盛り上げるという斬新な手法もあり「欽ちゃん球団」は大いに注目を浴びた。これを機に全国にはタレントや元プロ選手によるクラブチーム設立が相次いだ。その影響力は大きく、低迷していた社会人球界の活性化にも一役買っていた。
 日本野球連盟の後勝専務理事は「けさ、萩本さんから連盟に連絡が入ったようだ。チームで責任を負うことはないと担当者は言ったようなのだが。野球の振興に努めてくださっただけに、大変残念なことだ」と話した。
 ▼今後の予定 茨城GGは、22日に魚沼市震災復興野球大会(新潟・魚沼)でセガサミーと対戦を予定。さらに8月10日からの全日本クラブ野球選手権(足利市民ほか)にも2年連続で出場を決めている。現時点では22日の試合は行う方向で、球団関係者は「無責任なことはできない。監督も“選手たちの夢は奪いたくない”と話してます」と説明。全日本クラブ選手権については「萩本監督のベンチ入りはないと思うが、出場は連盟からの連絡を待って決めたい」と説明した。
 
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20060720&a=20060720-00000000-spn-spo

 

 お笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭一(38)が、無職少女(17)に暴行したとして北海道警函館西署に任意で事情聴取を受けていた問題で、社会人野球クラブチーム「茨城ゴールデンゴールズ」の萩本欽一監督(65)が19日、東京・羽田空港で緊急会見。「山本だけが責められて済む問題ではない。大好きな野球だったけど、やめることにしました」と、同球団の解散を宣言した。たった1人の愚行が欽ちゃんの夢、野球界の夢を打ち砕いてしまった。また、山本はタレント活動の全面中止が決まった。
 「ユニホームが好きだった。野球が好きだった。“夢列車”なんてでかいこと言ったけど、どこにもたどりつけないで…」。会見に臨む欽ちゃんのヒザは小刻みに震え、目には涙があふれた。
 山本の事件発覚から一夜明けたこの日、欽ちゃんは球団解散という大きな決断を下した。
 山本は所属する「茨城−」の北海道遠征に同行。16日夜から17日未明にかけ、函館市内のビジネスホテルで知人が連れてきた少女と酒を飲み、部屋で暴行したとみられている。
 18日に山本の所属する吉本興業が契約解除を発表したことで、欽ちゃんも監督として事の重大さを痛感。解散を決めた理由を、「事が事だけに山本だけが責められて済む問題ではない。相手(少女)にも失礼だし、一番野球に失礼しちゃったということに責任を感じる」と、誰よりも野球を愛するが故の決断だったことを説明した。
 選手にも球団関係者にも知らせていない電撃発表だった。球団関係者によると、山本以外は婦女暴行に直接関わっていないとみられており、たった1人の軽率な行動が欽ちゃんや選手、球団に関わる全ての人間の夢を打ち砕いた格好だ。
 その山本からは17日夜に欽ちゃんのもとに電話があったという。「『山本です。すいませんでした』と言われて、『その先は言うな。内容も知りたくない』とそのまま切った」。そう語る欽ちゃんの表情からは悔しさ、やるせない気持ちがにじみ出ていた。欽ちゃんの会見とほぼ同時刻、山本は吉本興業を通じてタレント廃業を発表。報道陣から「山本に言いたいことは?」と問われると、「球団なくなったよ…。でもアイツは選手の面倒をよく見てくれていた。99%バカだと言いたい。笑いやってるんだから悲しませるなよ」と声を震わせた。
 新しい野球の形を求め、地域密着の球団運営や、試合中に行う独自のマイクパフォーマンスで大好きな野球を盛り上げた。平成16年12月5日に球団創設を宣言してから約1年半、幕切れはあまりに早すぎ、あっけないものになってしまうのか。
 今後も試合予定が組まれており、チケット販売などの関係から解散時期や所属選手の処遇については「まだ考えられない」と語った。応援してくれるファンやスポンサーの存在もあり、「一緒に考えていってほしい」と訴えた。
 「65歳の大きな夢物語でした。できることならどこかでまた野球をやらせてほしい」。欽ちゃんの胸には野球への愛があふれていた。
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060720-00000030-sanspo-ent

 あまりにも悲しい。前日の日記にも書いたが、野球の再興を志し、私財を投げ打ってまでもチームを結成。いろいろな地方へ行ってはパフォーマンスでお客を沸かせてきたのにこの結末は・・・
 どこにも辿り着けなかった夢列車。本当ならすごいところへ辿り着いたのかもしれない。本当に夢を乗せて運んでいた。今月には中越地震からの復興を遂げた魚沼での親善試合や秋田での試合なども組まれ、地元茨城でも新しく結成したタレントとのチームと親善野球などの話もあった。上昇気流に乗って明るい話題を運んでいた。まだまだこれから、面白くなる!まさにそういう時に山本の何も考えていない行為で全てが泡と化した。(呑み会には他2名選手がいたようだが・・・)
 欽ちゃんの球場内のパフォーマンスは、お客が望んでいて身を粉にしてやっている感じだった。有名人であっても奢ることなく目の前の、1人1人のお客さんを大切にする。まさに芸能人の鑑のようだった。前回の函館での試合の時にも、試合終了後殆ど客が帰り、残り20人くらいになった時にでもお客さんからのコールでパフォーマンスをやってのけた。
 欽ちゃんは上司としても素晴らしいんじゃないかなと思った。部下を庇い、全てを自分の責任にする。何もそこまでしなくてもと思うほどの決断をする。ただ、やっぱりやめたくないって未練はいっぱいみたいで、最後はまたやりたいみたいなことを言っていた。
 今朝。みのもんたの「朝ズバッ」でおもいっきり生電話に出て話していたが、突然のことで解散って言っちゃったみたいだ。所属する選手が一番困る。しばらく休養してでもいいから、また戻ってきて欲しい気もする。
 「球団なくなっちゃったよ・・・」が必死の笑いを誘おうとしてたのかもしれないが、あまりにも切ない。